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自転車の交通違反に反則金を納付させる取締りの導入を盛り込んだ改正道路交通法が可決・成立しました。信号無視などの運転が対象となり、2年以内に施行されます。
1 16歳以上 113の違反行為が対象
改正法は、自転車が関係する事故が増えている中、交通違反に対して反則金を納付させるいわゆる青切符を導入するもので、16歳以上を対象に適用され、113の違反行為が対象となります。
このうち、信号無視・一時不停止・携帯電話使用しながらの運転など、重大な事故につながるおそれのある違反について重点的に取締りがされます。
また、これまで罰則の対象外でした自転車での酒気帯び運転について3年以下の懲役、または50万円以下の罰金と定められました。
2 実効性ある取締りが必要
反則金制度を導入する背景には、自転車事故が急増している中で実効性のある取締りを行う必要があったためです。
警察庁によると、自転車が関係する事故はおととし、6万9985件と2年連続で増加したとのことでした。
この中で、死亡や重傷事故になったのは7107件で、その内5201件で自転車側に前方不注意や信号無視などの交通違反が確認されたとのことです。
現在、自転車の取締りの多くは、罰則を伴わない専用のカードを使った警告で悪質な違反については赤切符が交付され刑事罰の対象となります。しかし違反者の大半は起訴されないのが現状とのことでした。
このため実効性のある取締りとして青切符の導入が決められました。
3 青切符適用の対象
16歳以上の利用者が対象です。
最低限の交通ルールを把握できると思われ、原付免許が取得でき、電動キックボードを運転できる年齢であることなどが考慮されました。
また、対象は113の違反行為で、このうち重大な事故につながるおそれのある違反が重点的に取締りの対象になります。
例
信号無視
一時不停止
携帯電話を使用しながら運転すること
右側通行などの通行区分違反
ブレーキが利かない自転車に乗ること
傘を差したりイヤホンを付けたりしながら運転するなど、
4 赤切符は存続
酒酔い運転や酒気帯び運転など事故につながるような危険な運転をした場合は、従来通り赤切符が交付され、刑事罰の対象となります。
5 反則金は5000円から1万2000円程度に
警察官の警告に従わず、違反行為を継続した場合や、事故につながりかねない交通の危険を生じさせた場合に青切符を交付し、取締りを行うことになります。
反則金は政令で決定されますが、5000円から1万2000円程度とみられています。青切符による反則金の制度は、公布から2年以内に施行されます。