寒い冬、温かいお風呂が恋しい季節になりました。しかし、その入浴時に「ヒートショック」という大きな危険が潜んでいることをご存知でしょうか。
実は、年間約17,000人が入浴中に急死しており 、その死亡者数は交通事故の約4.1倍にも上ります 。特に冬は、気温が低くなる12月から1月にかけて入浴中の事故が多発し、最も少ない8月の約11倍にもなるというデータがあります 。
今回は、この冬に気をつけたいヒートショックの原因と、今日からできる予防策についてご紹介します。
ヒートショックとは? なぜ冬に危険なの?
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、体に悪影響を及ぼす現象のことです 。
寒い脱衣所で服を脱ぐと、寒冷刺激で血管が収縮し血圧が急上昇します 。その後、熱いお湯に浸かると今度は血管が拡張し、血圧が急激に低下します 。この急激な血圧の変動が、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こし、命に関わる重大な事故に繋がるのです 。
ヒートショックを防ぐ入浴の4つのポイント
ヒートショックを防ぐためには、とにかく「温度差をなくす」ことが重要です 。以下のポイントを意識して、安全な入浴を心がけましょう。
1. 脱衣所と浴室を暖める 入浴前に脱衣所や浴室を暖房器具で暖めておきましょう 。暖房設備がない場合でも、浴槽のフタを開けておいたり、シャワーでお湯はりをしたりすることで、浴室全体を暖める効果があります 。
2. お湯の温度は41℃以下に お湯の温度が高すぎると、血圧が急激に下がる恐れがあります 。お湯の温度は41℃以下のぬるめに設定しましょう 。
3. 入浴のタイミングに気をつける
- 避けるべき時間帯: 食後1時間以内や飲酒時は、血圧が下がりやすくなるため入浴を控えましょう 。
- おすすめの時間帯: 脱衣所や浴室が冷え込みにくい夕食前の入浴がおすすめです 。
4. 万が一に備える もしもの時に備え、なるべく家族が在宅している時に入浴するようにしましょう 。
寒い冬は血圧の変動が大きくなるため、特に注意が必要です 。脱衣所や浴室の温度を暖かく保ち、お湯の温度を適切に設定することで、ヒートショックのリスクを減らすことができます 。 正しい知識でヒートショックを予防し、安全で健康な毎日をお過ごしください 。

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