法人の新規事業としてレンタカービジネスを検討される際、真っ先に確認すべきは「許可要件」だけではありません。実は、会社の「定款(ていかん)」や「役員構成」の変更が必要になるケースが非常に多いのです。
行政書士の視点から、申請前に必ずチェックしておくべき2つのポイントをまとめました。
1. 定款の「事業目的」に文言は入っていますか?
レンタカー業の許可を法人が申請する場合、会社のルールブックである定款の事業目的に、レンタカー業を行う旨の記載が必要です。
● 必要な記載例
- 「自家用自動車有償貸渡業」(これが最も確実な正式名称です)
- 「レンタカー業」
もし、現在の定款にこれらの文言が入っていない場合は、「目的変更」の登記申請を先に行う必要があります。登記が完了した履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を申請書に添付する必要があるからです。
2. 「役員変更」と「欠格事由」のシビアな関係
レンタカー業の許可申請では、法人の「役員全員」が欠格事由(法律上のNG項目)に該当しないことを宣誓しなければなりません。
● チェックの対象となる「役員」とは
- 取締役(監査役を含む)
- 執行役
ここで注意が必要なのが、「最近役員が変わった」あるいは「これから変える予定がある」という場合です。
- 過去のトラブル: 万が一、新任役員の中に過去に運送関連の法律で処分を受けた方がいると、会社全体として許可が受けられなくなります。
- 登記のタイミング: 役員変更の登記が完了していないと、申請書類上の役員名と登記簿の内容が一致せず、手続きがストップしてしまいます。
3. 手続きの順序:まずは「土台」を整える
法人で最短ルートの許可取得を目指すなら、以下の順序が鉄則です。
- 現行の定款と登記簿を確認する
- (必要であれば)株主総会で目的変更・役員変更を決議する
- 法務局で変更登記を申請する(完了まで約1〜2週間)
- 新しい登記簿謄本を添えて、運輸支局へレンタカー許可を申請する
行政書士からのアドバイス:二度手間を防ぐために
「とりあえず申請書を作ろう」と動いてしまうと、途中で登記の不備が見つかり、許可が1ヶ月以上遅れてしまうことも珍しくありません。
当事務所では、定款のチェックから、目的変更の議事録案の作成、そしてレンタカー許可申請までを一括してサポートしております。
「うちの定款の書き方で大丈夫?」「役員構成を変える予定があるけれど、いつ申請するのがベスト?」といったご相談に、実務的なスケジュール感を持ってお答えします。
まとめ:法人の「器」を整えてから申請へ
レンタカー業許可は、法人の体制が整っていて初めてスタートラインに立てるものです。無駄なコストや時間をかけないためにも、事前の確認を徹底しましょう。
新規事業の立ち上げをスムーズに進めたいオーナー様、ぜひ一度当事務所へご相談ください。

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