【2026年法改正】「うちは摘発されていないから大丈夫」は危険?行政書士法の両罰規定と潜むリスク

2026年1月1日、改正行政書士法が施行されました。今回の改正で最も注目すべきは、無資格者による業務代行(非行)に対する「両罰規定」の導入と罰則の強化です。

「うちは行政書士事務所ではないから関係ない」と思っていませんか?実は、建設業、不動産業、自動車販売、コンサルティング業など、顧客の代理で書類を作成する機会があるすべての企業にとって、他人事ではない変化が起きています。

1. 改正の目玉:会社も罰せられる「両罰規定」

これまでは、無資格で行政書士業務を行った場合、主に「実行した個人」が処罰の対象でした。しかし、今回の改正(第23条の3)により、従業員が業務で違反をした場合、雇い主である「法人(会社)」も同時に罰せられることになりました。

主な改正ポイント

  • 「いかなる名目でも」NG: 「コンサル料」「事務手数料」「システム利用料」といった名目であっても、実態として行政書士業務(官公署への書類作成など)を行っていれば違法であることが明文化されました。
  • 罰則の強化: 違反した個人には「1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」、そして会社(法人)にも「100万円以下の罰金」が科されます。

2. 自社が摘発されなくても「影響」は波及する

「当局の調査が入らなければ問題ない」と考えるのは非常に危険です。なぜなら、同業他社が摘発された瞬間、あなたの会社のサービスは「顧客にとってのリスク」に変わるからです。

① 顧客が感じる「法的リスク」

もし他社が「補助金申請代行」や「許認可申請」で摘発された場合、顧客はこう考えます。

「あそこに頼んでいる私の申請も、実は違法なのでは? もし発覚したら、私の許可まで取り消されるかもしれない……」

たとえ自社が摘発されていなくても、顧客が「違法性の疑い」を感じた時点で、信頼関係は崩壊し、解約や返金請求へと発展します。

② コンプライアンスの「連鎖停止」

現代のビジネスでは、大手企業や金融機関は取引先のコンプライアンスを厳格にチェックします。

  • 取引停止: 業界内で摘発が相次げば、取引先は「無資格業者との提携」をリスクとみなし、予防的に契約を打ち切ります。
  • 入札・融資への影響: 両罰規定で会社が罰金刑を受けると、公共事業の入札資格を失ったり、銀行融資の審査に致命的な影響が出たりします。

3. まとめ:今すぐ自社の業務チェックを

今回の法改正は、単なる「資格者の保護」ではなく、「無資格者による不適切な申請から国民(顧客)を守る」ためのものです。

「サービスの一環だから」「昔からの慣習だから」という理由は、改正法の下では通用しません。自社が提供しているサービスが行政書士法に抵触していないか、今一度確認することをお勧めします。

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