【行政書士が解説】産廃許可申請・「運搬容器の写真」が語るコンプライアンスの高さ

産業廃棄物収集運搬業の許可申請において、車両の写真と同じくらい重要なのが「運搬容器等の写真」です。

「ただのバケツや袋じゃないか」と思われるかもしれませんが、行政書士の視点では、この写真は「排出事業者から預かった廃棄物を、一滴も、一欠片も漏らさずに運ぶ」という貴社の決意表明に見えています。今回は、審査をスムーズに通すための容器写真のポイントを解説します。


1. なぜ「容器」の写真が必要なのか?

廃棄物処理法では、運搬にあたって「廃棄物が飛散し、及び流出しないこと」「悪臭が漏れないこと」が厳格に定められています。

  • 汚泥や廃油: 液体が漏れない「水密性」があるか。
  • 石綿含有廃棄物: 破砕せず、飛散を防ぐ「梱包」ができるか。
  • 感染性廃棄物: 密閉でき、かつ「耐貫通性」があるか。

審査官は、提出された写真を見て「この品目を運ぶのに、この容器は適切か?」を論理的にチェックします。


3. 品目別・求められる容器と撮影のコツ

埼玉県での申請において、よく使用される容器の撮影ポイントを整理します。

① 液体・泥状物(汚泥・廃油・廃酸など)

  • 使用容器: ドラム缶、ペール缶、水密コンテナなど。
  • 撮影のコツ: 「蓋(ふた)」がしっかり閉まることがわかるように撮ります。また、ドラム缶であれば「天ぶた式」か「クローズドタイプ」かなど、性状に合わせた選択が見えるようにします。

② 固形物(廃プラスチック類・金属くずなど)

  • 使用容器: フレキシブルコンテナバッグ(トン袋)、プラスチックコンテナ、コンパネなど。
  • 撮影のコツ: 自立している状態だけでなく、上部を紐で縛れることや、破れがない健全な状態であることを示します。

③ 石綿含有産業廃棄物(アスベスト)

  • 対策: プラスチックパレット + 防塵シートなど。
  • 撮影のコツ: 「原形のまま運搬できること」と「二重梱包やシート掛け」のイメージが伝わるように撮影します。

3. 行政書士がチェックする「車両との相性」

写真は単体で良ければいいわけではありません。

実務上のポイント: 第3面の「車両の写真」と、この「容器の写真」には整合性が必要です。例えば、小型の軽トラックを申請しているのに、巨大な10平米コンテナの写真を提出しても「積載不能」として差し戻されます。 また、車両の荷台に容器を載せた状態で撮影し、「固定(固縛)の方法」まで見せることができれば、安全性への配慮がより伝わります。


4. 清潔感と機能性が「信頼」を生む

中古の容器を使用する場合でも、極端な凹みや腐食、以前の利用者の名前が残っているようなものは避けましょう。

「法令で定められた基準をクリアしている」という事実を、写真という視覚情報で淡々と、かつ正確に積み上げていくこと。それが、補正のない一発受理への近道です。


まとめ

運搬容器等の写真は、貴社の「現場力」を証明するパーツです。品目ごとに最適な容器を選び、その機能がひと目で伝わる写真を準備しましょう。

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